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エアレーション続き

そういえば最近、溶存酸素を高めるためには 「水面が揺れていればよい」 という説が横行してるが、ただ揺れているだけ、表層の水が表層にとどまったまま揺らいでいてもあんまり意味がない。 より親切には、「表層が多少波打つくらい、表層と下層の水を交換するような水の動き」「水槽全体を緩やかに混ぜ混ぜするような動き」をだせてればOKってことなんじゃないの。
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エアレーションの効果

さて昨今、エアレーション自体は溶存酸素を増やすことは無く、水に対流を起こすことで、水面近くの酸素の豊富な水塊を水槽の隅々まで循環させ、これによって水槽全体の溶存酸素の向上に寄与するのだとの説が一部で支持を得ている。
正しいようでおかしいようで正しいような、微妙なところだ。

まず、水中に酸素が溶け込む場所というのは、酸素を含む気体=空気と、水との境界に他ならない。
体積あたりのこの境界面が多いほど、酸素が水中に溶け込みやすくなる。

底面積が60cm×30㎝の水槽を想定。
これに水を張り、静置していれば、水と空気の境界面は、1800cm^2。

さて、ここで、エアポンプの吐出量を例示してみる。水心3Sでは約2500cm^3/min=41.7cm^3/sec。
直径5mmのバブルなら、単純計算では毎秒640個が出てくる。いささか乱暴だが、常に640個のバブルが水中にあると仮定。
直径5mmの球の面積は、約0.79cm^2だ。これに640を乗じると、約505cm^2となる。この面積で、水と空気が触れ合っている。
よって、60×30㎝の水槽にエアレーションを施した場合、水と空気の境界面は1800+約505=約2305cm^2で、静置した場合に比べ3割弱増加することになる。

バブルの大きさが小さいほど、体積の割に表面積が大きくなる。
たとえば、同じ送気量で、産出されるバブルの直径が1mmならば、その表面積は0.031cm^2、体積は0.00052cm^3ほどであり、計算上バブルが毎秒78300個くらい出てくることになり、バブルの表面積の和は2400cm^2ほどになる。1800を加え、4200cm^2という面積で、水と空気が触れ合うことになり、静置時の2.3倍ほどになる(もっとも、小さなバブルを出すストーンは抵抗も大きく、空気流量が低下するはずで、実際には相応の下方修正が必要だろうが)。

逆にバブルが大きければ、体積の割に表面積は小さくなる。
極端な話、バブルが5㎝なら、同じポンプを使えば、1秒に1つのバブルも出てこず、バブル一つの表面積も65cm^2程度で、水と空気の境界面はほとんど増えない。

また、もちろん、バブルサイズが一定であるとすれば、送気量が多い(=バブルが多く産出される)ほど、水と空気の境界面は増えることも自明である。

→バブルサイズが小さく、また送気量が多いほど、水と空気の境界面は増える・・・つまり、酸素は溶け込みやすくなる。

エアレーション自体には溶存酸素を増す効果は無いとするのは、勇み足。
正しくは、「送気量が少なく、かつバブルが大きいようなエアレーション自体には」効果があまり認められない、というくらいが妥当なところか。


次に、水の移動についてだ。流れとか対流とかいろいろな表現がされるが、まあ、「撹拌」というのが最も合致するところだろう。 この「撹拌」というのは、極めて大切。

水に溶け込んだ気体分子が水中に拡散する速度というのは、びっくりするほど遅い。空気中の拡散速度の何万分の一、何十万分の一になる。酸素であれば、50万分の1程度になるらしい。
かつ、拡散のスピードは濃度勾配によるところもあり、どうやら素人が算出するのは困難である。
が、オーダー(というか感覚)としては、水面下1mmの域まで酸素が拡散するのに、分~の単位で時間がかかると捉えておくと良いようだ。
つまり、静置状態であれば、水槽全体に酸素が行き届くのに、何時間だか何日だか、かかることになる。

撹拌をすると、空気と接触している水(=酸素をよく含んだ水)を混ぜ込み、酸素が十分に溶け込んでいない水塊を空気に触れさせてやる-というサイクルを順次行うことになり、静置状態の酸素の拡散よりも素早く、水槽の隅々まで酸素を行きわたらせることができる。
理屈としては、スプーンでかき混ぜたほうが砂糖やインスタントコーヒーがよく溶ける、均一に溶けるというのとさして変わらない。

ということで、水を動かすことは、これも水槽全体の溶存酸素を高めるのに効果的。
エアレーションのバブルは水を押しのけ(引っ張り)、水槽内を撹拌することになるから、もちろん効果的。


ということで、エアレーションが水槽の溶存酸素の増大に貢献するしくみは、気液の接触面積が増えるのと、撹拌効果の合わせ技なわけだな。
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デンドロ

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