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茶ゴケ

水槽を立ち上げて間もなく、ガラス面やパイプ類の上に、ヌメヌメとした茶色の藻類が出現する。
いわゆる「茶ゴケ」と呼ばれる。わかりやすくていい。

正体は、付着性の珪藻である。コッコネイス属の種が多い模様? ほかにもいろいろ。
単細胞の微小な藻類。
淡水に棲む種もいれば、海水に棲む種もいる。付着性のものも浮遊性のものもいる。


他の藻類との大きな違いは、生育に珪素が必要な点。
珪藻は水中の珪酸塩を吸収して、ガラス質の殻を作り出す。だから珪素がたくさんいる。


日本の淡水には比較的豊富な珪酸塩が含まれる。水道水中の濃度も世界平均より高かったりするらしい。
だから水槽中には、珪藻が増える下地が用意されることになる。

ただ、一度殻に同化された珪素は、なかなか溶けださない。だから水槽の中では、あたかも水中に溶けている珪素を取り除くフィルターのように機能する。
珪酸塩が水草にどういう影響を与えるのかは明らかでないが、珪酸塩濃度が低いであろう地域に自生していた水草の育成にとっては、珪藻による珪酸の除去はもしかしたらプラスかもしれない。

水槽立上げ後に茶ゴケが多く出るのは、水中にそれなりの珪酸塩が含まれているからだろう。そして増えるだけ増えて、水中の珪素は減っていく。そうすると、生育にブレーキがかかる。
その後は珪素を要求しない藻類が卓越する。これが茶ゴケ→緑コケという水槽内の藻類相の変化の要因の一つだと推測。
多めの換水をしたあとにも茶ゴケが一時的に出ることがあるが、これも珪酸塩が新水とともに追加されたことで、勢力を盛り返したという可能性がある。

一概に、濾過が立ち上がってないから茶ゴケが出るとも言えないはずだ。珪素の供給の有無も意識すべきだろう。







茶ゴケの生長にはもちろん、珪素以外の栄養もいる。一般的な植物と同じ。

珪藻の研究をしている人が、淡水産珪藻をストックする際、珪藻向けにカスタムしたBold Basal培養液を調製して使っていることがある。

日本歯科大の資料では以下のようなレシピ。


無機塩類として、以下を400mlの蒸留水にそれぞれ溶かす

NaNO3 (硝酸ナトリウム)  …… 10.0 g
CaCl2・H2O(塩化カルシウム)……… 1.0 g
MgSO4・7H2O(硫酸マグネシウム)… 3.0 g
K2HPO4 (リン酸二カリウム) ……… 3.0 g
KH2PO4 (リン酸一カリウム) ……… 7.0 g
NaCl (塩化ナトリウム)  ……… 1.0 g
NaSiO2・9H2O(ケイ酸ナトリウム)… 2.0 g


微量元素として、100mlの蒸留水に以下の組み合わせで溶かし、別々に保存

EDTA(エチレンジアミン四酢酸ナトリウム)5.0 g + KOH(水酸化カリウム)3.1 g

FeSO4・7H2O(硫酸第一鉄)0.498 g + H2SO4(硫酸)0.1 ml

H3BO4 (ホウ酸)1.142 g

ZnSO4・7H2O(硫酸亜鉛) 0.882 g + MnCl2・4H2O(塩化マンガン)0.144 g+ MoO3 (三酸化モリブデン)0.071 g + CuSO4・5H2O(硫酸銅)0.157g+ Co(NO3 )・6H2O(硝酸コバルト)0.049 g


んで、実際に珪藻を培養する際にはこれらの溶液をさらに希釈して用いるそうだ。940mlの蒸留水に、無機塩類の各水溶液を10mlずつ、微量元素の各水溶液を1ml入れて、あとはpH等調整して、完成ということだ。これをさらに2倍、5倍に希釈しても機能するらしい。ビタミン添加をしたりもするらしい。

こういう組成の水質が、珪藻=茶ゴケの生育に適していると考えてよさそう。他の藻類や水草にも有効そうな、いわゆる液肥に近い組成と思うが、珪素源が意識されている点が特徴的。
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