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照明点灯時間 連続光の是非

植物は昼も夜も生長する。

必ずしも、昼は栄養をため込むだけで、夜のみに生長するというような明確な分業体制が敷かれているわけではない。
だから、夜が無いと生長のための時間がとれない、というのはちょっとウソ。

夜は、昼間に同化器官にため込まれた栄養を植物体の各所に分配している、というのは、事実。まあ、昼にも栄養の輸送を一切やってないわけではないが。

昼と夜がいい塩梅で設定されないと、光合成による栄養の生産と、生産した栄養の輸送のバランスがとりにくくなる、だから調子を落とすことがある、というのは妥当と言えば妥当。



絶え間ない連続光で調子を落とす植物もあれば、そうでもない植物もある。

連続光の是非を語るときには、照明の強度や、育成しようとする種のことをセットにしておかなければ、意味は無さそう。


充分な照度での連続光では、光合成の効率が下がってくる種が結構ある。
もちろん特に障害らしい障害が出てこない種もあるが、一般論としては、連続光は何かしらの障害をもたらしうると認識しておいてよさそう。

光合成効率低下の要因は、気孔開度の低下でガス交換がうまくいかないとか、過剰に生産・蓄積したデンプンのせいで葉緑体の構造に影響が出そうになったりとか、光合成をドライブさせる酵素の活性が低くなったりとか、活性酸素が体内に増えて体内を傷つけるとか、様々な理由がある模様。
しかも植物種によってどういう理由がメインになるかは、さまざま。
一概にこうとは言えない感じ。


しかし、光合成効率×照射時間=光合成の成果(栄養の蓄積、生長)と考えると、必ずしも連続光の方が生長が悪いとは言えない。
極端な話だが、光合成効率が半減しても、照射時間を倍にしていれば、プラマイゼロということに(理屈上)なる。

むしろ、光障害が生じにくいような、絶対的な光量が少ない場合は、連続光の方が生長が良かったりすることがある。
植物工場黎明期では、パワーの無い、しかし安価な赤色LEDの長時間照射をやってたりした。



昼夜それぞれの長さは繁殖にも影響する。

連続光下で花芽形成が進む種もあれば、暗い時間が長くなってくると花芽形成が進む種もある。


結局、植物に夜が必要かどうか、照明の点灯時間をどうセットすべきかは、照明の強度と各植物種の特性によるところが大きい。


これらは陸上の農林作物に関しての知見。
トマトやインゲンやジャガイモ、ホウレンソウなど身近な野菜とか、用材として流通する一部の樹木に対する実験から得られたもの。


しかし、水草においても共通する考え方だろう。

連続光はデメリットが大きいとする人、点けっぱなしでも問題ないという人、双方がいるが、これは照明の強度とか育成使用としている種とか、点灯時間以外の要素が抜けているから、相反するように見えるだけ。多分。

おそらく実際は、強度の照明を使用している人は連続光による障害を体験し、弱い照明を使用している人は連続光で好調な生育を体験しているとか、そういうもんだと推測。

生物を取り巻く環境は多元的なのだから、点灯時間という要素のみをもっていろいろ議論しても意味なし。


残念なことに、アクアリウム用として流通している水草に対して、野菜等と同様の研究をした例は殆どない模様。

頼りになる情報は、大半が経験則。詳細なデータを伴わない、おおざっぱなもの。

だから、誰かの経験則をベースに、自分の水槽の環境を踏まえてカスタマイズすることが必要。
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